我妻教育2

勿忘草色のふんわりとしたミニワンピを着た、年の頃は啓志郎くんと同じくらいの可愛い女の子。

周囲の群衆をものともせず。

むしろ、周囲が退いてくれるのが当たり前といった感じ。


「啓志郎さま~!来て下さったんですね!マイラ嬉しい♪♪」

甘えたような可愛らしい高い声。

女の子は、啓志郎くんの腕に自分の腕を絡めて、首を傾げるように見上げながらニッコリ微笑んだ。


遠巻きで眺めていた人たちがザワザワした。

「お嬢だ!金峰下グループの!」

「マイラ姫!」


金峰下コンツェルンのお嬢様。

金峰下 舞羅(マイラ)さん。

通称 マイラ姫。