アイスノンを頭の下に敷く。 少しだけ表情が和らいだ。 そんな些細な変化をすごく嬉しく感じる俺はどうかしてしまったのかもしれない。 「麻木さん」 結構整っている顔立ち。 愛らしい寝顔。 今まで関わったことのない麻木。 昨日初めて知ったいろんな麻木。 なぜか、目を離せない。 この表情を俺以外にしないでほしい。 寝顔も笑顔も全部、俺だけのものにしたい。 不可能だとはわかっているけど、そう思いながら彼女の頭を撫でた。