暖かい光と爽やかな風、静かな部屋。

読書愛好家の私にとって本を読むときの場所選びの基準。
今日は絶好の読書日和だ。

此処は部活放浪者の集まる北本館、図書室の隠し部屋。

部活を最初から決めているなら知ることはない部屋、普通に開放されているがかかっている暖簾みたいなのに赤いシミがポツポツ付いているので気味悪がる。

まあ私にとっては良いことだ、静かに本が読めるから。

渡りを渡って右、戸棚で入り口がギリギリの隙間には入る。

少しほこりっぽいが最近の掃除と換気で少し薄まった気がする。

奥に使われない少し古いタイプの学校机と椅子がある。

いつものように椅子を持って窓側に座る、時おり強い風がカーテンを大きくなびかせ...

「 ? 昨日閉め忘れたかな、」

窓に近づいたとき、
ガタタターンッ!

大きな音とともに一部の机たちが崩れた。

そこには横たわる茶色い髪の男子が倒れ床には赤い液体が...

「き、救急車ぁぁあああ!」



それが王柳路庵との出会いでした。

「まっ待って!!頭からの血は、無駄に出やすいから悲惨なことになってるだけだから!!」

「いいから血を止めろ!出血多量で死ぬよ」

「ちょっ痛い痛い!やさしくやってよ!」

傷口に無造作にハンカチを押し付ける。

彼は血だらけの顔と制服のまま私に手を引かれ、保健室に向かった。

途中、目に血が入りそれにより出てきた涙が血と混じってホラーになった。

彼は万が一のために保険の女の先生と病院に行った。

「へー先生の車ってポルシェなんだー」と小学生のようにはしゃいでいた。