あの日、闇の中であたしは荒れ狂っていた


おびただしいほどの血が広がるその中で、闇にとりつかれた猛獣のように


あたしの心の中を表すように、雨が降り続ける


あたしの視界の中でごそごそ動く影が、こちらへ近づいてくる


まだ生きてる奴、いたんだ


あたしはニヤッと笑いその影を捉える


『しつこい奴だな?』


その声に影は顔をあげるが、すでにやり返す力は残っていないようだった