『ねぇ、もしかして愛ちゃん??』

やばい。ガチで寝ちゃった。
でもなんでここに相原先生がいるんだろう?

なんであたしの名前を知ってるの?
苗字の竹澤って言われるのは分かるけどなんで下の名前?

わけわかんないよ。

適当に返すか。

『いや、違いますけど、あなた誰ですか?』

あたしはフードを深くかぶって寝たのだからあたしの顔はしっかりと見えてないはず。

『いや〜、愛ちゃんでしょ?カバン。真っ赤なカバン。私も赤好きだからあなたのこと覚えちゃったの。なに、どうしたの。こんなところで。家に帰らなきゃだめでしょう。』

うわ〜、やらかしてしまった。
どうしよう。面倒なことになりそうだな。

『ここが家です。』
とっさにそう答えてしまった(笑)
なんてわかりやすい嘘なんだろう。