「あみ配るのおっそ」 「ちがっ…これは一希先輩のせいなの!」 裏門はさっきまでと違い、通る1年生はさっきの半分以下。 2人で十分。 合間におしゃべりできるぐらい。 「それでさ、慎矢先輩とはどうなったの?」 「…別れたよ」 「大丈夫だった?」 「うん、大丈夫だった」 その『大丈夫』があたしに対してなのか慎矢先輩に対してなのかよく分からなかったけど、とりあえず大丈夫だった……かな。