先輩。


ダムダムッ。

サクッ。


「「キャー!」」
「「ワーッ!」」



斗馬先輩がシュートを決めた。


ドキドキ…。



ど…しよ…。

なんか…ドキドキしすぎて、苦しい。


斗馬先輩見てると、苦しい。

おかしいよ、あたし。



「きゃー、あみ、見た?!今の耕助先輩かっこよかったー!!シュート決めたよ!」

「…うん」

「…あみ?どうした?」

「夏菜ぁ…。あたし、分かんないよぉ…」


どうしたらいいのか、分かんない。

なんで悲しいのかも、分かんない。




「…斗馬先輩?」

「えっ…。なんで分かっ…」

「分かるよ。もう半年以上、あみの近くにいるんだから」

「やっぱ…夏菜はすごいや…」



あたし、夏菜と仲良くなれてほんとに良かった。


いつもいつも隣で、ときにはふざけながら、笑顔で応援してくれる。

あたしのこと、1番分かってくれてる。



あたしはちゃんと、夏菜に何かしてあげられてるかな?