「う……、それは…ありがとうございました」
「で?なんで進展してないのさ」
「だってだって……。
斗馬先輩の周りには、可愛い先輩がたくさんいるんだなーって思ったらなんか…あたしなんかが近くにいちゃ駄目な気がしてきて…」
自分で言って、悲しくなる。
「あみってマジなおバカだね」
「もう、本気で悩んでるんだからね!そんなバカバカ言わなくてもいいじゃん!」
夏菜が本気な顔してる。
…珍しい!
「どこの世界にもね、可愛い人なんてたくさんいるんだよ。いちいち気にしてたらきりがないって」
そんなの分かってる。
分かってるんだけど……。
「それにね、その可愛い先輩とも十分戦えるぐらい、あみも可愛いんだよ。自信持ちな」

