「なるほどね…でも、ホントにそれでいいの?だって、親に逢えなくなるかもしれないんでしょ?」
 話し合いの内容を言うと、理華ちゃんがそう言ってきた。
「うん、こうでもしないと、好きじゃない人と結婚しなくちゃいけなくなるしね」
 あたし達の決意は固かった。
 もう一度も離れたくないから、この方法をとることにした。
「でも、今日はどこに行くの?お家には帰れないんでしょ?」
「あぁ、俺の家も隣だから、無理だし…」
 無言の時間が続いた。

「あのさ、俺んち来る?」
 翔君が申し訳なさそうに言った。
「いいの?」
「うん、だって俺んち離れとかあるし、俺の親にもばれないと思うよ。今までそうやって、陸斗とか泊りに来てたし」
 すごいことを、普通の顔で言う翔君だけど、感謝しなきゃ…
 みんな陸斗と一緒にいるために協力してくれてるんだもん!
「そう決まったし、早速行動するか!」
 陸斗の一言で、あたし達は自分の街へ戻っていた…