これは恋ですか

「杉原さんって男嫌い?」


しばらく無言だったのを桐本くんが破った。

「嫌い...」

ほんと嫌い。
大ッ嫌い。


中学時代のこと。
忘れられないの。
すごく、怖い...。
恋愛なんてできないし男なんか好きになれない。

「なんか...理由あんの?」

桐本くんはぴたっととまって私の顔をのぞき込んできた。


桐本くんの目は二重で、鼻も通ってて。
まさに美少年。

「ど、どうでもいいでしょ?
のぞき込むのやめて。近づかないで。」

それすらも気色悪い。

第一なんで理由なんて話さなきゃいけないわけ?