そういえばまだお礼言えてなかった...。

「あの、桐本くん」

「ん?」

桐本くんはくるっと私の方を向く。


「あの...その...今日はありがとうっ...
すごく、助かりました」


桐本くんって...凄くいい人なんだな...。



「いいよいいよ!それに...杉原さん、俺にに借りが出来たわけだから...
仲良くしてくれるでしょっ?」



...は?



「え、いや...はい?」


まってなになにこの人。

そのためにわざわざ電車に乗ったわけ...?
トラブルないかなぁ的な感じで...?


「うん、だから、杉原さん。俺と友達に...」


やっぱこの人。
勝手。最低。
もう知らない。絶対知らない。


「ならないっ!絶対ならない!」

私は早歩きで歩いた。

「えっ!?ちょっと待ってよ!」

「ついてこないでよ!ばーか!」



ぜんっぜんいい人じゃない!
やっぱり男なんてみんな一緒だ...!