『だい…じょうぶ…。
 特別、下敷きになったわけではないから骨折とかもしてないし…』

「そっか…」

『だけどっ…』

「美鈴?」


あたしは言葉を詰まらせた。


あたしがいけないんだっ…。

秀があたしをかばったから…。
 

次の言葉を言うのが怖かった。

言葉にしたら、現実を突き付けられるようで…


「美鈴…黙ってたら分かんねぇだろ?
 秀がどうした?」


『秀っ…』


あたしは春樹の顔を見上げた。





『秀っ……左目、失明しちゃったかもしれないっ…』