ガラッ


銀時は部屋に入った

季節は春
夜も深い
神楽と新八は残してきた。
それは、本人だって分かってた

危険

銀時はふと窓際を見ると、そこには高杉がいた
月明かりの下
風にのって桜の花が部屋に入ってきていた

その中にいる高杉の儚さに銀時は思わず見とれていた

「し………」

銀時が口をひらこうとすると高杉が先に言った

「月が…」

「……?」

「月がいつまでたっても消えねぇ…」

「晋………助?」

「先生が連れていかれた満月の日……俺は月がでるたびに思い出す……」

「…………」

「お前は度胸があるなぁ…1人で来るなんてよ…」

その時、銀時の首に強い衝撃がきた

ドサッ…

銀時の目に写ったのは依然としてこちらに背を向けている高杉と自分を押さえ付ける河上万斉の姿だった



「万事屋。入るぞ」

ガラッ

「万事屋?おい万事屋!!高杉ぃぃ!!」

土方は足元に木刀が落ちてるのに気付いた

「……ちっ…」

土方は隊士達のもとへ向かった