「処刑」



その言葉を聞いた人間は

光を失い

絶望につつまれました






海を越えて、遠く離れた

小さいとある国。

そこには「メアリー」という

美しい少女がおりました。


少女は真っ黒な、長く

美しい髪をしており、

血のように真っ赤な唇

そして透き通りそうなほど

真っ白な美しい肌をしておりました。


メアリーは心優しく、

町の人から好かれておりました

メアリーは血のつがらない

母親と父親に育てられました


母親と父親は

メアリーの住んでいる小さい国の

王様と王妃様なのでした。


ですが、メアリーは昔から

不思議なものが見える力がありました

王様と王妃様はメアリーの事を

奇妙な子。と育てており、

2人からはメアリーはあまり

可愛がられませんでした

ですから、城の者はもちろん、

国の住民には

メアリーが王様と王妃様に

育てられていると言うことは

知りませんでした


メアリーは毎朝

小屋にいる、

馬や鶏などに餌をあげ、

街へおつかいにいくのでした。


メアリー「今日は何が美味しいの?」

パン屋「そうね〜...これなんてどう?」

メアリー「まぁ、いい香り!
お1つくださる?」

パン屋「まいどっ((ニコッ」


この日、メアリーは

出来立てのパン

スープを買いました

城へ戻り、朝食を済ませようとした時

王様と王妃様の召使いに言われました

召使い「メアリー様、王様と、王妃様が
お呼びです。」


何の話かさっぱり検討のつかない

メアリーはきょとんとしながら

王様と、王妃様の部屋へ向かうのでした


メアリー「お父様、お母様おはよう
ございます。」

王様「あぁ、おはよう。そこに座りたま
え。」

メアリー「あのぉ...ご要件は...?」

王妃「これから悲しい話をします。
メアリー、気を落とさないでね...」

メアリー「?」

王様「この国には、魔女がいて、
国にいることは許されず、
魔女が処刑されているのは
知ってるね?」

メアリー「はい...」

王様「実はね...王妃、お前の母親は
魔女だったんだよ。」

メアリー「!!」

王妃「黙っててごめんね、」

メアリー「何てことでしょう!
これではお母様が殺されて
しまうわ!」

王様「そこでだな、近いうちに、
魔女がこの国にいないか
確認をする日がある。
だが、この国の王妃が
魔女と知ったらこの国は
終わってしまう。」

王妃様はなぜか泣いており、

メアリーは話がまだ、理解できていない

様子だった

王様「メアリー、この国を救って
くれないか?
王妃の代わりに、私が
魔女です。そういえばいいんだ。」

メアリー「えっ...?」

王妃「ごめんね...ごめんね...」

王様「この国を救えるのはお前だけだ。」

メアリー「...。」

王様「優しい君なら、手を
貸してくれるね?」

メアリー「......はい......」

王様「ありがとう。それでこそ
わたし達の娘だ。」

メアリーはわかっていました。

王様に、

王妃のために、死んでくれ。

そう言われたということを。



魔女確認の日まであと3日。


その日まで、

メアリーは悲しみました。


メアリーは食欲を失い、

何も食べずに、

3日まで過ごしました。



メアリーはやせ細り、

美しかった黒髪は抜け落ち

血のように赤かった唇は

血が流れ

透き通っているような

美しい肌は更に白くなり、

死人のようになりました



魔女確認の日。

メアリーは魂の抜けたような表情を

しておりました。

パカッ パカッ パカッ

魔女確認をする兵士が

馬に乗り、

城へ近づいて来るのがわかりました。


キィー...

扉が開かれ王妃様が入ってきました

王妃「メアリー。さっさと死になさい。」

メアリーは耳を疑いました。

王妃「メアリーを愛していた人間なんて
最初からこの国にいないのよ。」

メアリー「どぅ...し...てっ...」

王妃「知ってる?優しいパン屋
いたでしょ?
あの人も所詮、金のためよ。
魔女に物を売ると、後で
魔女が食べなかった物の
代金を国から2倍で返して
もらえるのよ。」

メアリーは悔しくなり泣きながら

うずくまりました。

王妃「ちゃんと、私は魔女です。
そう言うのよ。」

そう言って部屋から出ていきました。

少したつと兵士が入ってきて、

兵士「お前は魔女か?」

と問いかけられました。

メアリー「私は......」

兵士「なんだ。勿体ぶらずに言え。」

メアリー「私は...魔女です...」

兵士「そうか。残念だな。」

それだけいうと兵士は、

メアリーにロープを何十にも巻き付け

兵士の、乗っていた馬車の

木でできた荷台に放り投げました。

荷台には、荷台の破片のようなものが

散らばっており、

メアリーは足を切ってしまいましたが

そんなことを気にせずに

目を閉じました。




メアリーは荷台で寝てしまいました。

荷台に乗せられた魔女はメアリーだけ。



馬車に揺られて、処刑が執行される

目的地までメアリーは目を開けることは

ありませんでした。



メアリーが目を覚ますとそこには

十字の形に作られた木の棒が見えました


メアリーはわかりました。

あの十字の木にはりつけられ

処刑が執行されるのだと。


少し立つと馬車が止まり

兵士がおりてきました

兵士「おい。着いたぞ。さっさと降りろ」

メアリーは荷台から降りました。

そこには何人もの兵士がおり、

メアリーをにらみつけているように

見えました。

兵士「ここに立て。」

メアリーは何人もの兵士に

あっという間にはりつけられました。

メアリーは

子供だからって容赦はないのね...

とだけ思いました。

すると、メアリーは目を見開きました。

メアリーの目の前には王妃様がいたのです。



そして王妃様の言葉が聞こえてしまいました。


「汚らしい少女ね。母親の顔がみたいわ」



メアリーは恨みが、爆発したのです。



メアリー「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」


周りは警戒態勢に入りました


メアリーは首をふり、大声でいいました。


「そこにいる女!!王妃は魔女だ!!!
そして私は王妃に育てられたっっ!!
王妃は国を守るためといい、
魔女ではない私を身代わりにしたんだ!
王妃を殺せ!悪魔だ!
私は魔女じゃないっっ!!!!」

周りが静まり返りました。

少し立つと兵士が

「捕えろ!」

という言葉とともに王妃をとらえました。

王妃「違うわ!あんな小娘知らない!
私は魔女じゃないわ!」

王妃の訴えはむなしく、

王妃もはりつけられました。

王妃「メアリーぃぃ。お前が死ねば
よかっただけなのにっ」

メアリーと王妃は燃やされました。



十字の木の下にたくさんのわらをおき、

火をつけ

王妃の叫び声が響きました。

メアリーは処刑される必要は

ありませんでしたが、

必死の訴えをしたあと、

死んだのです。

メアリーと王妃は燃やされ続けました。

メアリーの髪に引火し、

顔が溶け、

目玉が落ち、

骨が顕になり、

骨さえも灰にまぎれて

風と共に吹かれました




5年後。

メアリーの絵本が

世界に出回りました。

「血だらけの少女」





メアリーは、焼かれたあと、

兵士に、

メアリーの住んでいた部屋に

埋められることになりました。

その時に、

兵士がみたのです。

「血だらけの、焦げた女の子がいた」





王妃が魔女ということがバレ、

この国は政府によって

滅ぼされました。



ですがメアリーの霊はこの世に

生き続けるのです。






みなさんもきいたこと、ありませんか?






ブラッティーメアリー

ブラッティーメアリー

ブラッティーメアリー








END