急に電車がカーブになって大きく揺れた。

「あっ」

大きな揺れて倒れそうになった。

でも、大きな手に支えられた。

少し甘くていい香りだった。

『どこの柔軟剤かな。』
自分でも使いたくなるいい香りだった。

「大丈夫?」

大好きになる声。
低すぎなくて高すぎない声。

早く顔が見てみたかった。

どんな高校なのかな。

身長も体型も髪型も顔を見てみたかった。

こんな気持ちあの時以来だな。

上を見上げる。

「………!!!!」