昼休みになった。そこで僕は彼女の名字の読み方を初めて知ることになる。
彼女はお昼を購買に買いに行くのか、教室を出た。
僕はバッグから自分の弁当を出すと、杉原が俺の前の席にまた座った。
「一緒に食おうぜーつうかさ、聞いてくれよ!先生がまじ近すぎて携帯いじれねえ」
「始業式の日はさすがにやめとけよ、ましてやその席なんだし。」
「成川の席の方は後ろの方だからどうせ結構携帯いじってんだろ?」
少し睨みながら杉原はお弁当の唐揚げを頬張った。
「んーあんまいじってる人はいないけど、僕の左隣の席の子はいじってた。」
「ああ!!ちらっと見たけどあの子ちょーかわいくね?!1年の時から気になってたけど。いーなー隣の席とかさあ」
杉原は口に頬張っていた唐揚げを飲み込むなり、大きくため息をついた。