栗色の髪をした彼女の正体は、葡萄



HRが始まる2分前、先生はもう姿を見せ、他のクラスメイトは自分の席に着き始めた頃、
少し息を切らしてその彼女は来た。
僕の左隣の席に座り、息を整え、走って少し乱れた前髪も整え、机にバッグを置いたまま突っ伏した。

肩につくぐらいでふわふわした栗色の髪の彼女が、煉乃ことりだった。

彼女は突っ伏したまま右側を向いた。
目が合ってしまい、思わずびっくりした僕を見るなり、
「よろしくね」
と笑顔で言う。彼女はまさに、僕にとってドストライクだった。
かっかわいい・・・
彼女の突然の挨拶に驚き、そして緊張のあまり
「よ、よ、ろしくっ」
と噛んでしまった。
そんな僕を見て、彼女は少し照れたように笑った。
照れた顔を隠すように、また机に突っ伏した彼女に、
一目惚れしたのは言うまでもない。