あたしは 夜の街へ出かける
出来る限り家に居たくない
あたしの母親は 死んだ
あたしの父親も 死んだ
父は母を殺した
自殺まで 追い込んだ
あたしは そばに居たのに
何もできなかった。
無力って事を知った。
優しかった 父 母は
もぅ いない。
残ったのは 母を見殺しにした
あたしと 毎日女を抱く
あたしと同じく 無力な父。
『ただいま』
父は あたしが嫌いだ
『はよ 出かけろや』
『潤樹さぁん♡どしたの？？』
『ゴキブリや。逃げとき』
「 … 」
『え、G⁉︎ きゃー♡』
今日は 若い女を連れ込むんだ。
『はよ いけや』
父があたしの腹を蹴る
「 … 」
あたしは 財布だけ手にとって
裏口から 外に出た
