「夢子ねぇ、皆の彼氏でいたいなぁ――」


意味がわからず、ただ、夢子の香りに麻痺させられているカズヤ君――。



「んもぅ、カズヤ君の放置プレイに夢子、キュンクラッ――」




「都合のいい女でいいって事だぞっ――」


上気したジト目で、カズヤ君を見上げた――。



アバンチュールアタックの発動――。


完全に手足が塞がれた瞬間――ここまで女を晒した夢子を、「都合のいい女風」に弄ぶなど、並の男、ましてや「健全」な男子高校生が実行できるレベルのスキルではない――。


雌雄は決した――。


このまま「奴隷候補」を帰すのは、「ただの」女――。


夢子は、カズヤ君の「儚い」夢を繋ぎ止める為に、最後の調理と盛りつけに移行してゆく――。




「今は、おつき合いはムリだけど、カズヤ君の愛は夢子のハートにドックンって注入されたぞっ――」


カズヤ君の耳元で、秘語を囁く――。


更に密着する躰――吸いつく「女」の武器――。


近いっ――近過ぎるぞっ夢子――。




「これは、勇気を出して告白してくれたカズヤ君に、夢子からのキュートなお礼だよっ――」