ただ、俺が目をとめた一ページ。 寂しそうな顔をした絵が書かれていて。 『早く家に帰りたい。蒼に抱きしめて欲しい』 普段そんなこと言わないくせに……って言葉がびっしり書かれていた。 心の奥深くでため込んでいる思いが全部、ここに書かれているんだろう。 ため込みきれないことが…このノートに溢れかえっているのだ……と。 今まで俺に隠し事はするなだとか、俺から離れていくなだとか言ってきたけど…。 俺が理解しようとしてあげれば、もっと素直に打ち明けてくれたのかもしれない。 ………ごめん、季蛍