──一度家に戻り、これからしばらく病院を出られないと思われる季蛍の着替えをカバンに詰めて。 「………」 俺の見えないところでいつも我慢している季蛍が……なんだかすこし…遠く感じる。 俺の目の前でいつもニコニコ笑っている季蛍が、実は苦しんでるんじゃないかって。 ………実は、無理して笑ってるんじゃないかって。 今回は…季蛍を理解しようとしない俺に問題があるのだろう。