─────家 「季蛍、……ほら。前髪、あげて」 そっと冷えたタオルを額にのせた。 季蛍の横になるベッドの側に椅子を寄せて、腰をかける。 布団を少し捲れば、寒そうに身震いしていた。 「…ごめん、すぐ済ませる」