「……はい」
湯気をたてたミルクココアが机に置かれた。
「……ありがとう」
「…怒って…た?」
多分季蛍のことを言ってるんだろう。
「……怒ってない。愛優の心配はしてたけど」
「…そっか」
「ねぇ、……体調でも悪いの?」
「………」
ズズ、とココアをすする音が響いてから、
「……別に」
「何も食べないって相当だと思わない?」
「食欲がない」
「……夜更かししてるからだろ?」
「勉強しないとだし!」
「…うん、そうなんだけどさ。」
「……なんか…わかんないけど…体、いつもより…………」
「…………調子良くない」
「…うん」


