───既に荷物を持って、帰る支度をすませた蒼先生と季蛍が部屋のドアのところで待っていた。 「………蒼先生」 「ん?何度だった」 「………」 「…高島、体温計」 「………」 「早く」 そう言われて渋々体温計を差し出す。 「……下がってない…なら言えばいいだろ。薬、これ」 「あ、ありがとうございます」 「じゃあ帰るか。……行くよ」