「ほんと高島風邪引くときはいっつも重症だよな。………大丈夫か?
相当体熱いみたいだけど……」
上野先生が椅子に座る俺に聞く。
「………まぁ」
「まぁダメか?………はい、とりあえず熱計っといて」
「あ、はい」
体温計を受け取れば、上野先生はどこかへと姿を消して。
代わりに看護師が入ってきて、
「高島先生、大丈夫です?蒼先生にも伝えてきましたよ」
「え、ちょ……蒼先生にはいいよぉ」
「だめですよ。蒼先生もすごく心配してるんですからね」
「…………そうかもしんないけども」
「ほらほら、早く体温計挟んで下さい」