「まーだ泣いてた」
病室に戻ると、まだグスグス言ってる季蛍がいて。
「いい加減泣き止もうよ……。」
「もう耐えきれない!!こんな体なことも耐えきれないし、も、入院とか耐えきれない!!」
「季蛍」
興奮してるのか、戻そうとしている季蛍を止めさせて。
「…やめろ。………無理に吐こうとすんな」
「やッ……」
「季蛍、ねぇ…聞いて?」
手に持ってたファイルと資料を机に置いて、季蛍のそばに腰をかけた。
「……辛いかもしんないけどね。そこは…ほら、頑張んなきゃいけないところだから」
「無理ッ……」
「も、やだっ……」
「季蛍」
後ろから声がして、振り返れば蒼先生で。
「…泣くなよ」
「あお……ッグスン…」