━━━━━それから季蛍の体はいまだかつて見たことないほど不調になっていった。







飲み物すら喉を通さない。






それに加えて………かなり甘えてくるようになった。







ただ、1つ心配なのは…咳が酷いこと。










一日中変な咳をしている。










「……季蛍さぁ…やっぱり病院行こ?」









「それより…ッゲホッゲホ…早くッ…」









腕を広げる季蛍を見て、ため息を吐いてから








「わかったって。ぎゅーね」








「早くッ」









抱え上げた季蛍を抱いて、髪の毛を撫でる。









「…………なんかまた軽くなった?」








「……」









「別に」









甘え方が異常…。








「ねぇ…ぎゅううう…」









「……もうしてるでしょ」








「もっと!!!」








…………。










細過ぎる季蛍をこれでもかというくらい抱きしめた。









結婚……して何十年。









これまでイチャイチャしてる夫婦も数が少ないのでは…?