あれから何分かして、何枚もの紙の束が徐々に減ってきた。 ……と思ったら、時刻が21:00を回りそうだった。 「うっそ。もうこんな時間」 横をふと見れば、黙々と紙に目を通して、ペンを走らせる高島。 その高島の背中をポンポンと叩いて、 「お疲れ。ありがと、もういいよ」 と言えば 「いいですよー。僕今日どうせ当直ですから」 とまた紙に目を通す。 「もーだめ。いいの。……十分。ありがとう」 「……ほんとにいいんですか?」 「ん。ありがとう、助かった」