隣に潜った蒼に、私は引き寄せられて。
「……早く治るといいな」
「………」
「………」
「…私…体調良くなるかな?
……ならない気が…してきちゃって」
「……………。」
「……」
「季蛍、」
「……ん?」
振り向いたら唇に温かい感触があって。
すぐ離れたけど。
「………え?」
「……俺、ちょっと疲れた」
そういって私をぎゅううっと抱きしめる蒼。
「ちょ、……苦し…」
抱き枕じゃないんだから…。
「癒される。………俺の季蛍」
「…………」
いつから私は蒼のものに……。
子供たちだっているでしょうが。
そんなことを思いつつ、実はものすごく嬉しかったり。
「俺の季蛍ちゃん。構って季蛍ちゃん」
「ちゃんづけ嫌ぁ」
「…………今、苦しい?」
「…蒼、強く抱きしめすぎて苦しい」
「んー…じゃなくて。………呼吸」
「呼吸…?平気…」
「じゃ、ちょっと失礼して」
そう言われて何のことかと首を傾げていると、唇にまた温かい感触があって。
「……え、ちょ…っ」
「俺の癒しタイム。季蛍だって癒されるだろ、本当は」
「………うん」


