それから何分もたって。
「………食べれないの?」
「……。」
「蒼先生今帰ってくるって。………連絡きた」
「…も、もう…?」
「早めに仕事切り上げたって。……じゃあ俺帰るね。蒼先生今マンションの下らしいから。
すぐ来るとおも…」
カチャ
「はは、早かった。蒼先生」
そう言う高島先生を見上げていると、リビングのドアが開いて。
「ただいま。………高島ありがとう」
「お疲れ様ですー、蒼先生」
「今日は患者さん少なかった。……季蛍は?」
「食べてないです」
「…そう、わかった。ありがとう、ごめんな、明日仕事なのにー」
とかいって玄関へ高島先生を見送りに行く蒼。
「……はぁ」
高島先生が帰った後、食べさせられるんだろうなぁ。


