「だから。風邪で腫れてんだよ。多分」 「ぇ」 「よく気づかないね。こんな熱いのに」 そう言いながら体温計を棚からとる。 「…どこも怠くないし」 「はい、計って」 凜が体温計を挟むのを確認してパソコンに目を移す。 「……ねぇ、熱あっても明日仕事行っていいでしょ?どうしても行かなきゃなんだけど」 「さぁー?」