「これいけるかな………」







薬箱をあさりながらブツブツ。








こういう緊急事態は医師だと意外と役立つことがある。









「……これでいいか」








箱の裏を読みながら、俺は薬と水を持って寝室へ。









「……季蛍、」








って寝てるし。






起こすのも可哀想だったけど









「季ー蛍。薬だけ飲んで寝て」









「……ん」









怠そうな季蛍の口に薬を押し込み、水を流す。








「……ッゲホ」









「………飲めた?」










「うん」