ガラガラッ………─────
「そこ座ってて。」
患者さん用の椅子をさされ、渋々椅子に腰掛ける。
「いいー?服のボタン開けて待ってて」
そう言って奥へ消えていく高島先生。
嫌で嫌でのろのろ開けていたら、
「そんなに嫌か?…蒼先生の方がいいってか」
といつの間にか来ていた高島先生が微笑んで言う。
「……べ、別に蒼なんか…」
「蒼先生の方が安心する手のくせに」
「蒼………は…………や…です」
………恥ずかしいから。
昨日夏来に嫉妬して、バカにされて、でも抱きしめられて。
あんな抱きしめられたら…もう…
……あの腕の中、恋しくなっちゃうことぐらい理解してもらいたい。


