数分して洗面所から寝室に行こうとする愛香を呼ぶ。
「まな、来て」
「……寝る」
「寝てもいいから一回来て」
「…………」
俺とかなり間をあけて座った愛香に少しため息。
「……それじゃ見えないだろ」
「何を……」
「いいから。」
近づいて座ってきた愛香の両方の頬に手を添える。
「あーん」
「………」
「まな。……あーんってして」
「や…。」
「愛香」
「なんで?おかしいじゃん。……赤の他人に口の中見せるなんて。恥ずかしいったらありゃしない」
………何を言ってんだ。愛香は…。
だいたい……赤の他人…って。
甘い夜過ごした数数えてみろ、このバカまなが。
「いいから」
「………」
十円玉一個分ほど開いた口の中に指を入れて大きく開けさせる。


