─スヤスヤ寝息をたてた夏来をベッドに戻した季蛍が、ため息と共に椅子に座る。 俺はその向かいに椅子を持ってきて腰掛けた。 「計って」 差し出した体温計を受け取って挟む季蛍を見届ける。 「……ねぇ」 「…ん?」 「……私のことさ」 「うん?」 「……好ー……好ー……好き?」 「え、何言ってんの」 「…ごめん…ね、体調……崩してばっか…りで」 「……………」