「うえええええ」
そんな大号泣されると…悪いことしてる気分だよ。
「ごめんごめん。……ちょっとごめんね~」
服の中に手を入れ、聴診器を当てて音を聞く。
「…とりあえず点滴入れちゃおう。」
ベッドに寝かせた夏来くんに点滴を刺す。
「じゃあお母さん、点滴終わるまでこちらで……────」
看護士が1人お母さんを連れて出て行くのを見て俺は診察室の奥へ行く。
「先生ー。熱が9℃代で、下手したら40℃いきそうなんですけど…」
「……ちょっと高いね」
「ですね…。」
「できれば蒼にも伝えといて。それでちょっと様子見しよう」
「はい、じゃあ蒼先生に伝えてきます」
「うん、ありがとう」


