「ったく。反抗期って…………今頃」







そう言っているところで、廊下にしゃがむ季蛍を見た蒼先生は、またため息をつく。









「……どうした?」








蒼先生がしゃがんで季蛍を抱き抱えようとするけど









「やだッ……」









「季蛍。言わなきゃわかんない」









「…………」









「何?」









「…………風邪、引いてんの」









「風邪引いてんの?それで今朝戻したの?」









「……ん、そう」









「だって熱ないじゃん」









「………昨日の夜下がったばっか」








「……黙ってたってわけ」








「……ごめ、」







そう言う季蛍を抱えた蒼先生が、俺の隣をまた歩く。