「高島先生ッ!!大変です」
果織ちゃんが病院へ帰ってくる日の前の日。
看護士の叫びでハッと顔を上げた。
「果織ちゃん………今病院に向かってるそうです」
一番聞きたくなかった言葉を耳にした俺は、しばらく考えた。頭の中で。
「……えっと…?」
「今、果織ちゃんのお母さんから連絡がきたんです。……突然座り込んで、名前呼んでも反応しないまでになって。
……ちょうど出先だったから、今車で病院に向かってるそうですよ」
「意識がないってこと…?」
「多分…。お母さんも相当焦っているようで、詳しくは……………」
「とにかく蒼先生捕まえてきて」
「はいッ」