───………「熱だってないんだろ?」
あまりにも気持ちが落ち着かなくて、俺はついに奏太の診察室まで来てしまった。
奏太の診察室の患者用の椅子に座ってくるくるしながら。
「熱はないけど…」
「不整脈もない。なんでそんなに心配する」
奏太に言われて俺もそうだなと思ってしまう。
ベッドに眠る女の子を診ながら言う奏太は、確かに小児科医っぽい。
「…ん、」
「あ、やべぇやべぇ。起きちゃう……。で?果織ちゃん体調悪くないんでしょ?連絡も来てないし。
2日間なら平気だよ」
「……そうかな」
「何回説得されれば納得すんのよー」


