「あ。……看護士置いて来ちゃった」







「…奏太先生!!またー?」







「ごめんね~。今連れ…」







ガラガラ…………────






「誰だ?看護士置いて走って行っちゃう奴。」









そう言う蒼の隣には看護士がいて。









「……ごめんなさい、史乃ちゃ……史乃原さん」








「もぉー先生何回やればいいんですかあ?」








笑いながら病室に入る史乃ちゃん……じゃなくて史乃原さん。









「それと。奏、これ」








面倒くさいからって奏って呼ぶな。










「……あ、ありがとう」








「全く。置いていくなよ」







そう言う蒼は廊下へと消えていく。