「…まんまー?イチゴ」 と夏来がリビングにとてとて歩いてきた。 何がイチゴなのかよくわからなくて、パソコンから顔を上げる。 キッチンにいた季蛍の叫びが聞こえて、何事かと行ってみる。 「……あぁ、ああッ…あお、あお…」 「ん?……何かあっ…」 夏来の“イチゴ”と言っているのは、明らかに血。 真っ赤な血だ。 「………うわ。何それ、なつ」 「わかんないーウキャキャ」 「………嬉そうだけども。」