「蒼先生を困らせる悪い子はだーれ」 「………かなり困ってるよ。俺」 高島と二人して苦笑いし、俺は季蛍の腕を引く。 「もッ嫌!!」 診察室のドアにしがみついて逃げようとする季蛍を見て、本当に子供としか思えない。 診察室の看護士も…あたふたしている。 「きーほ。…………そんな抵抗したって無駄だよ」 「やんない!帰る!」 ……何をそこまで嫌がるんだか。