──────「高島当直?」
「あ、はいー。」
「果織ちゃんの熱、8度代になったから安心だとは思うけど。一応頭の中に入れといてもらっていい?」
「了解ですー」
「じゃあお疲れ様」
「お疲れ様です」
季蛍と駐車場へ向かいながら、俺は季蛍に上着を渡した。
「……寒いね?」
「そうか?」
「寒いじゃん。」
「風邪でも引いた?」
「引いてない!やめてよ、すぐそうやって病人扱いすんの」
「ハハ、ごめん。癖が」
「何の癖!」
と俺の背中をバシバシと叩いてくる季蛍。
「季蛍が体調を隠すから、それを発見しようと働く勘の癖」
「……何それ」


