──「怖くなかっただろ」 「うん……」 …まぁ、診察中ずっと俺の服を握ってたけど。 家に帰るなり、陽に薬を飲ませなきゃいけないという…。 「よーし、陽?薬」 リビングに捕まえてきた陽を座らせて、コップに水を注いだ。 「これね?薬。」 「………」 …って陽、固まってるし。 「陽?…ほら、薬。俺も隣にいるから。飲も」 「………薬」