その日の夜。
「……蒼先生、また季蛍今日調子良くなかったみたいですよ」
「昼も多分何も食べてないしな」
「………」
「怖いわ。俺……。ちょっと季蛍呼んでくる」
「はい」
帰ろうとした季蛍の腕を後ろから掴む。
「話すことがあるんだけど」
「嫌っ!」
「季蛍………、いい加減にして」
「やだ、大丈夫だもん」
「……場所変えよう」
そう言って引いた手。
連れ込んだ場所はひとつの診察室で。
……まぁ高島のとこなんだけど。
「これから高島に診てもらえ」
「ぇ?なんで?」
「その後季蛍に話すことがあるから。」
「………」


