そんな蒼の視線も、いつしかメモに変わった。 「あー……先週からですか?今は…あ、はい」 蒼が電話をする近くで、港くんが私を覗き込む。 「…季蛍さん、ちょっと場所変えよう?」 「……立て…な…くて」 港くんの手が伸びてきて、私の腕を引いて立たせてくれようとしたんだけど… 反射的にその手を払ってしまった。 「……ごめ…」 「あ。季蛍さん、高島来た」