「で、言いたくないって………何?」 「……別に。」 「別に?……何かあったんでしょ?」 季蛍が荷物を下ろしてキッチンに向かう中、俺は愛優の向かいに座る。 「…いや、その……倒れたっていうか…」 「倒れた?………なんで。」 「…………1000メートル…走っちゃって」 「体育の?」 「………うん」