「………や。」 「夏。ママが来る前に。……赤いかどうかみたいだけ」 「…あーん」 小さく開けた口の中を覗き混む。 「ん、いいよ」 「喉赤くなかったでしょ?」 「ん、………少し」 キッチンからいつの間にか覗いていた季蛍が一言。 「なんで?」