腕を引いて無理矢理診察室へ。
ドアを開けていた高島も、思わず
「季蛍、泣くなって……」
と声を漏らす。
診察室に押し込んだ季蛍を抱き上げて、椅子に座る。
「…んッやだ!!」
立って逃げようとする季蛍。
だけど、俺の膝上に座る季蛍を押さえている俺に叶うはずナシ。
「やだッ、ヤダヤダヤダヤダ」
ドアを閉めた高島が、椅子に腰掛けてパソコンに目を移す。
「………熱高いですね」
「うんー……そう。上がってきて」
「……やだ。帰る」
高島から顔を背けて、俺の胸元に顔をうずめる季蛍。
その季蛍の服に手をかけて、ボタンを外す。
「ね、や、だッヒッグ、ヒッグ…」
「大人しくしてれば終わるから。じっとしてて。
……ずっと顔埋めてな。そんなに嫌なら」


