病院についてから30分がたった。 まだ季蛍は降りようとしない。 力ずくで引っ張っても、優しく言い聞かせても。 何の方法でもダメだ。 と、その時俺の携帯が鳴る。 季蛍が向こうを向いて涙を拭う側で、通話ボタンを押した。 「もしもし?」 「あ、蒼先生?」 「高島……」 「どうしました?何かありました?」